◆◆レッツかぎ針◆◆

#1「発掘」 (1999/7/1)
やっと発見 経験があるといってもなにせ10年近く前のこと。とりあえず道具がみつからない。 まあ、道具といっても「かぎ針」だけなんだけど、「それだけ」だからなおさら見つけにくいのだ。 捨てた覚えはないが、その間2回も引っ越ししているしなぁ。

捜索開始から2時間ほど。ほこりまみれのガラクタ箱のなかからようやく「かぎ針」発見。ふう・・・
ジバンシィ うれしいことに若干の毛糸もみつかった。なんだかパッとしない色ばかりだ。 まぁ、はじめは練習だからいいか。 みればその毛糸玉、西武百貨店の値札が貼ってある。¥680。高いなぁ。 キンカ堂のワゴン処分品なら何玉買えるだろう。 それもそのはず、よくみるとラベルに「GIVENCHY」の文字。おぉ。

当時学生だった私。いったいこれで何をつくろうとしていたのか、今は知る由もない。

チェーン たしかテキストももっていたはずなんだが、結局それはみつからなかった。しかたがないので手探りで練習。まずは基本のチェーン。

うむ、できるできる。

つぎにラスタ帽をつくった手順をうろ覚えでやってみた。 木の年輪のように円に編んでいくのだ。 まずは輪をつくって、1段目は細編みで6目。 輪をしぼってととのえて、2段目は1目に2回編み込むんだったよな。都合12目。 で、3段目以降は6目づつ増やしていけばいいんだよな。
輪編み
で、やってみた結果がこれ。

なーんだ。意外におぼえているものだ。楽勝楽勝。 よくみると編み目はふぞろいだし、増やし目の位置をズラさなかったので全体がやや六角系になってしまっているものの、 20分足らずでここまでできたんだから、10年ぶりにしてはもう上出来。 というか、30男にしたら奇跡のパフォーマンスと言っていいだろう。まだまだオレの腕も錆びついちゃいないようだぜ。

こうして自信をつけた私は新しい「あみぐるみ」のテキストを買いに走った。 きっと当時の私ならそんなものを買うなんて恥ずかしくて、 本屋のミセス系の棚を遠くから観察したり、なにげなく前を通りすぎたり、 まるで中学生がエロ本を買うときのように不自然な動きをしたことだろう。 実際、当時はテキストを誰かにたのんで買ってきてもらったんだと思う。

でも、今はちがう。時は流れ私は大人になった。 様々な人と出会い、いろいろな経験をした。 かっこいいことのかっこわるさや、かっこわるいことのかっこよさを知った。

人の生き方に「間違い」なんてない。

だから今度こそ。堂々と。

「すいません。『高森共子のあみぐるみ』の本ありますか?」



次回「おたま」編に続く!


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